BtoB決済代行を検討する際、多くの企業が気になるのが、決済手数料や保証料を含む利用料金です。BtoBの後払い・掛け払い決済では、請求金額に応じた手数料・保証料のほか、月額費用や請求書発行費用などがかかる場合があります。
ただし、公式サイトに掲載されている料率だけを見ても、自社の負担額を正確に判断できるとは限りません。取扱高や請求件数、取引先の属性、保証範囲、入金時期などによって、適用される料金が変わるためです。
本記事では、主要なBtoB決済代行会社の手数料を比較するとともに、手数料の内訳や年間コストの計算方法、料金以外に確認したいポイントを解説します。
※掲載している料金は2026年8月3日時点の各社公式サイトの情報を基にしています。実際の料金は契約条件によって異なるため、最新情報や適用条件は各社へお問い合わせください。
BtoB決済代行会社によって、初期費用や月額費用、決済手数料・保証料、請求書発行費用の設定は異なります。まずは、主要6サービスの公開料金を比較します。
| サービス名 | 初期費用 | 月額費用 | 決済手数料・保証料 | 請求書発行費用など | 料金上の注意点 |
|---|---|---|---|---|---|
| Paid | 0円 | 0円~ | 請求金額の0.5~3.5% | 事務手数料: 請求1件につき125円 |
支払い条件によって保証料が加算される場合あり |
| マネーフォワード 掛け払い |
0円 | 0円~ | 委託金額の0.5~3.5% | 300~500円/件 | 料金は税抜。保証なしの請求代行プランもあり |
| NP掛け払い | 0円 | 手数料+固定費 | 個別見積もり | 個別見積もり | 取扱商材や販売方法などを踏まえて料金を決定 |
| GMO掛け払い | 要問い合わせ | ~14,000円 | 0.5~3.4% | 要問い合わせ | 取扱商材や販売方法などによる個別提案。 売り手企業への振込手数料は売り手企業が負担 |
| クロネコ掛け払い | 0円 | 0~10,000円 | 取引額の~3.5% | 請求書発行費用:0円 | 手数料は集金代行手数料と保証料で構成。 運賃と銀行振込手数料は含まれない |
| 掛払い.com | 要問い合わせ | 0円~ | 1.2%~ | 封書:249円/件(税抜) PDF:0円/件 |
振込先の金融機関と振込金額に応じて 振込手数料が発生 |
※料金表は各社公式サイトの表記に準拠しています。「0円~」「~3.5%」など幅のある料金は、取扱高、商材、販売方法、保証条件などによって変わります。
公開されている最低料率を見ると、Paidとマネーフォワード 掛け払いは0.5%から、GMO掛け払いは0.5%から、掛払い.comは1.2%からとなっています。
ただし、最低料率がそのまま自社に適用されるとは限りません。取扱高、請求件数、取引先の属性、商材、販売方法、入金時期などによって、実際の料率や固定費が変わります。
また、月額費用が安くても請求書発行費用が高い場合や、料率が低くても希望する未回収保証が含まれていない場合があります。「最も安い会社」は企業ごとに異なるため、同じ取引条件を伝えて複数社から見積もりを取り、年間総額で比べることが重要です。
BtoB決済代行には、掛け払い・請求代行型、クレジットカード決済型、収納・口座振替代行型などがあります。サービスの種類によって、手数料の対象や含まれる業務が異なるため、異なる種類のサービスを料率だけで比べないようにしましょう。
掛け払い・請求代行型では、請求額に対して一定割合の決済手数料・保証料が設定されるのが一般的です。サービスによっては、与信審査、請求書発行、代金回収、入金消込、督促、未回収保証まで含まれます。
料率を比較する際は、未回収保証の有無や保証条件、請求書発行費用を併せて確認することが大切です。
クレジットカード・オンライン決済型では、決済金額に対する決済手数料のほか、月額費用、トランザクション費用、取消処理費用などが発生する場合があります。
法人向けECやサブスクリプションサービスなど、取引先にカード決済を提供したい場合に適しています。一方、掛け払い型のような請求書発行や未回収保証が含まれないこともあるため、必要な機能を確認しましょう。
収納・口座振替代行型では、請求額に対する料率ではなく、1件当たりの処理費用が設定される場合があります。定期的な請求や会費の回収には向いていますが、与信審査や未回収保証が含まれるとは限りません。
初期費用は、サービスの契約やアカウント設定、システムの初期設定などにかかる費用です。初期費用を0円としているサービスもありますが、API連携や個別開発が必要な場合は、別途費用が発生することがあります。
月額費用は、管理画面や請求管理機能などを利用するために毎月発生する固定費です。「0円~」と記載されている場合でも、利用条件やプランによって月額費用が発生する可能性があります。
また、最低利用料が設定されているサービスでは、利用金額が少ない月でも一定額を支払う必要があります。
決済手数料・保証料は、請求金額や委託金額に対して一定割合で発生する費用です。BtoBの掛け払いでは、0.5~3.5%程度の料金を掲載しているサービスがあります。
ただし、料率は取扱高、取引先の属性、商材、販売方法、保証範囲などによって変わります。公開されている最低料率だけでなく、自社条件で適用される料率を確認しましょう。
請求書を発行するたびに、請求書発行費用や事務手数料がかかるサービスもあります。紙の請求書とPDFでは料金が異なる場合があるため、取引先が希望する受取方法も確認が必要です。
請求件数が多い企業では、料率の差よりも1件当たりの請求書発行費用が年間コストに大きく影響することがあります。
売上金を自社口座へ振り込む際の振込手数料や、早期入金、API連携、権限管理などのオプション費用が発生する場合があります。
特に入金サイクルを短縮するオプションは、資金繰りを改善できる一方、追加料金がかかる可能性があります。標準の入金日とオプション利用時の料金を併せて確認しましょう。
Paidは、初期費用0円、月額利用料0円~で利用でき、保証料は請求金額の0.5~3.5%、事務手数料は請求1件につき125円です。公式サイトでは、取引先の利用料は無料、与信限度額は最大5,000万円と案内されています。
月末締め・翌月末払いを選択する場合は、基本の保証料に0.2%が加算されます。大口取引や支払いサイトを含めて、自社に適用される条件を見積もりで確認しましょう。
マネーフォワード 掛け払いの入金保証付きプランは、初期費用0円、月額費用0円~、手数料は委託金額の0.5~3.5%です。請求書発行などに関する費用として、1件当たり300~500円が掲載されています。
入金保証付きの掛け払いプランに加え、保証を付けずに請求書発行や入金消込などを委託できる請求代行プランもあります。未回収保証が必要か、請求業務の効率化だけを求めるかによって、適したプランが異なります。
マネーフォワード 掛け払いの料金・口コミ・事例をもっと詳しく
NP掛け払いは初期導入費用0円ですが、月額利用料は手数料と固定費で構成され、具体的な料率や固定費は個別見積もりです。
取り扱う商材や販売方法などを踏まえて料金が提案されるため、比較時には月間取扱高、平均請求額、請求件数、取引先の属性などを伝え、年間総額を確認しましょう。
GMO掛け払いは、公式サイトで手数料0.5~3.4%、固定費は上限14,000円と案内されています。料金は取扱商材や販売方法などによる個別提案です。
最低取引件数や最低取引金額に制限はなく、1件から利用できます。一方、売り手企業に売上金を振り込む際の振込手数料は売り手企業の負担となるため、年間コストを計算する際に含めましょう。
クロネコ掛け払いは、初期登録料と請求書発行費用が0円です。月額管理料は0~10,000円、手数料は取引額の3.5%以下で、支払い条件、取扱商材、販売方法などによって決まります。
手数料は、課税対象の集金代行手数料と非課税の保証料で構成されています。運賃と銀行振込手数料は含まれていないため、ヤマトグループの配送サービスを利用する場合も、決済代行費用と配送費を分けて比較する必要があります。
掛払い.comは、システム月額利用料0円~、決済手数料1.2%~です。請求手数料は封書タイプが1件249円(税抜)、PDFタイプは0円と案内されています。
また、売上金の振込先金融機関と振込金額に応じて、振込手数料が発生します。PDF請求書を利用できる企業や、請求書の郵送件数を抑えられる企業は、発行費用を抑えやすいでしょう。
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BtoB決済代行の費用は、手数料率だけではなく、固定費や請求書発行費用を含めて計算します。基本的な計算式は次のとおりです。
月間利用料金=月額費用+月間取扱高×手数料率+請求件数×請求書発行費用+振込手数料・オプション費用
年間利用料金=初期費用+月間利用料金×12カ月
例えば、月間取扱高1,000万円、月間請求件数100件、手数料率1.5%、請求書発行費用1件150円、月額費用0円と仮定した場合、月間利用料金は次のようになります。
※上記は計算方法を示すための仮定であり、特定サービスの料金例ではありません。
現在の請求・回収業務にどれくらいのコストがかかっているかも把握しましょう。経理担当者の作業時間、営業担当者の確認時間、請求書郵送費、振込確認、消込、督促、信用調査費用などを洗い出します。
担当者の人件費を時間単価で計算すると、見えにくかったコストを可視化できます。手数料だけを見て高いと判断する前に、自社で同じ業務を続けるコストと比較しましょう。
過去の未回収率、支払い遅延件数、取引先の属性、大口取引の比率を確認し、年間でどの程度の損失リスクがあるかを見積もります。
保証料は、発生するかどうか分からない損失に備える費用です。未回収が発生したときの影響が大きい企業ほど、保証の価値は高くなります。
決済代行の費用対効果は、コスト削減だけでは測れません。与信審査や保証があることで、これまで不安で受けられなかった新規取引や大口案件に対応できる可能性があります。
BtoBでは、支払い方法が合わないことが商談の障壁になる場合があります。顧客が希望する掛け払いに対応しながら未回収リスクを抑えられるなら、手数料は売上拡大のための投資とも考えられます。
掛け払い取引を行う場合、取引先の信用力を確認する必要があります。新規取引先の会社情報や支払い能力、事業実態などを確認し、必要に応じて反社会的勢力との関係がないかも調べます。
決済代行を利用すれば、サービスの対応範囲に応じて取引先の与信審査を委託できます。審査体制を自社だけで構築するよりも、掛け払いを始めるまでの工数を減らしやすくなります。
ただし、反社チェックの対応範囲はサービスによって異なります。与信審査に反社チェックが含まれるか、別途自社で確認が必要かを契約前に確認しましょう。
BtoB取引では、請求書の作成、送付、入金確認、消込、未入金リストの管理など、多くの事務作業が発生します。取引件数が増えると、月末月初に作業が集中します。
決済代行サービスによっては、請求書発行、代金回収、入金管理、督促まで一貫して対応できます。削減できる人件費も含めて手数料を評価しましょう。
未入金が発生した場合、督促は避けて通れません。しかし、営業担当者が顧客に支払い確認をするのは心理的な負担が大きく、関係性を損ねることをおそれて対応が遅れることがあります。
決済代行会社が督促や問い合わせ対応を担える場合、自社担当者の負担を減らせます。回収率だけでなく、顧客関係の維持という観点でも費用対効果を考えましょう。
BtoB取引では、1件当たりの請求金額が大きくなることがあります。利益率が高くない取引で売掛金が回収不能になると、同じ利益を取り戻すには、さらに大きな売上が必要になります。
手数料を抑えるために保証のない運用を続けると、ふだんはコストを抑えられているように見えても、1件の貸倒れで大きな損失が出る可能性があります。保証料は未回収リスクへの対策費として考えることが重要です。
貸倒れが発生した場合、損失は未回収金額だけではありません。督促、内容証明、弁護士への相談、社内報告、会計処理、税務処理など、追加の対応コストが発生します。
売掛金保証がある決済代行を利用していれば、一定の条件の下で未回収リスクを抑えられます。保証割合だけでなく、保証対象となる取引や免責条件も必ず確認しましょう。
「未回収を100%保証」と記載されていても、すべての取引が無条件で保証されるとは限りません。所定の与信審査を通過していることや、指定された期限までに取引情報を登録していることなど、保証を受けるための条件が設けられています。
返品、取引内容の変更、登録漏れ、禁止商材などが保証対象外になる可能性もあります。保証割合だけでなく、保証条件まで確認しましょう。
1社当たりの与信限度額が自社の平均取引額を下回っていると、高額案件ではサービスを利用できない可能性があります。
また、個人事業主、設立直後の法人、海外法人などへの対応状況も会社によって異なります。自社の取引先に近い属性が審査対象に含まれるかを確認しましょう。
決済代行会社から自社への入金日が遅いと、仕入れや外注費の支払いが先行し、資金繰りに影響する場合があります。
標準の入金日、早期入金オプションの有無、早期入金にかかる追加費用を比較しましょう。
手数料が安くても、取引情報や入金情報を手作業で登録する必要があれば、経理業務の負担が残ります。
自社が使用している受発注システム、販売管理システム、会計ソフトと連携できるか、API連携に別途費用や開発が必要かを確認しましょう。
審査結果への相談、限度額の確認、請求内容の修正、入金遅延、取引先からの問い合わせなど、運用中にはさまざまな問題が発生します。
問い合わせ方法、対応時間、専任担当者の有無、導入時の業務設計支援などを確認してください。手数料が多少高くても、サポートによって未回収や顧客離脱を防げるなら、結果的に費用対効果が高くなる場合があります。
BtoB決済代行を営業部門だけ、又は経理部門だけで決めると、導入後の運用に問題が残る可能性があります。営業部門は受注機会の拡大、経理部門は請求・入金管理の正確性、管理部門は内部統制やリスク許容度を重視するためです。
導入前には、取引金額の上限、審査に落ちた場合の代替案、未入金時の連絡ルール、取引先への案内方法を部門横断で決めておきましょう。決済代行会社の機能比較だけでなく、自社側の運用ルールをそろえることが成果につながります。
複数社へ見積もりを依頼する際は、各社に同じ条件を伝える必要があります。条件が異なると、提示された料率や費用を公平に比較できません。
少なくとも、次の情報を整理しておきましょう。
料金表だけでなく、自社の取引に当てはめた質問を用意すると、サービスを比較しやすくなります。
導入後の運用を想定して質問することで、表面的な料金比較では見えない差を判断しやすくなります。
掛け払い・請求代行型では、請求金額や委託金額に対して0.5~3.5%程度の料金を掲載しているサービスがあります。ただし、取扱高、商材、販売方法、保証範囲などによって実際の料率は異なります。
公式サイト上の最低料率だけでは、最も安い会社を決められません。月額費用、請求書発行費用、振込手数料、オプション費用を含む年間総額を、同じ取引条件で比較する必要があります。
Paidやマネーフォワード 掛け払いなど、初期費用0円、月額費用0円~としているサービスがあります。ただし、契約条件や利用プランによって月額費用が発生する場合があるため、見積もりで確認してください。
決済手数料は、決済処理や請求・回収業務などの対価として支払う費用です。保証料は、取引先から代金を回収できなかった場合の保証に対して支払う費用です。サービスによっては、両方をまとめた料率として表示しています。
保証の適用には、事前の与信審査や取引情報の登録など、所定の条件があります。登録漏れや禁止商材、契約違反などによって保証対象外になる可能性もあるため、免責条件を確認してください。
取引先へ手数料を請求できるかは、契約内容や取引条件によって異なります。一方的に加算すると取引先とのトラブルにつながる可能性があるため、契約書や利用規約を確認し、事前に合意を得る必要があります。
BtoB決済代行会社を比較する際は、決済手数料・保証料の料率だけでなく、初期費用、月額費用、請求書発行費用、振込手数料、オプション費用を含む年間総額を確認することが大切です。
さらに、与信審査、請求書発行、入金管理、督促、未回収保証、顧客対応など、手数料に含まれる業務範囲も会社によって異なります。
最も料率が低い会社ではなく、自社の取引条件で年間総額を抑えられ、必要な保証や業務範囲を満たす会社を選びましょう。月間取扱高や請求件数などの条件をそろえて複数社から見積もりを取り、費用、保証、運用負担を総合的に比較してください。
ここでは、BtoBの請求業務における悩みを解決する決済代行会社を目的別に紹介。
与信精度・審査スピード・経理処理の自動化など、自社の目的に合ったサービス選びの参考にしてください。

| 限度額 | 最大5,000万円 |
|---|---|
| 審査の速さ | 最短数秒 |
| 連携 機能 |
API、iPaas連携可 |
| 保証料 | 請求金額の 0.5~3.5% |
LINE、ココナラ、スペースマーケット、キャンドゥ、ニトリ

| 限度額 | 1,000万円 |
|---|---|
| 審査の速さ | 最短1秒 |
| 連携 機能 |
約10種類 |
| 保証料 | 委託金額の 0.5~3.5% |
SOMPO Light Vortex、JA全農たまご、Schoo、丸紅フォレストリンクス

| 限度額 | 最大30万円 |
|---|---|
| 審査の速さ | 最短2営業日 |
| 連携 機能 |
15種以上 |
| 保証料 | カード決済の場合 2.65% |
日本調剤、毎日新聞社、扶桑社、Gakken