BtoB決済とは、企業間で商品やサービスを購入し、それに対価を支払う取引のことを指します。企業同士の取引では、その場で支払う都度払いではなく、一定期間ごとにまとめて支払いをする「掛売り」が一般的です。
BtoB決済を掛け売りで行うメリットは、経理業務を効率化できる点です。掛売りをせず、取引を行うたびに請求書を発行したり入金を確認したりしていると、その分経理処理が発生します。円滑に支払ってくれる場合は良いのですが、入金が滞った場合は督促をしなくてはなりません。支払う側も、現金管理が煩雑になる上、振り込むたびに手数料がかかります。
掛売りを行えば一定期間内の取引をまとめて請求することが可能。請求書発行や入金確認などの手間を削減し、請求管理業務を効率化することができます。
掛売りなら、手元にお金がない状態でも商品やサービスを購入することが可能。購入資金が一時的に不足している場合や、先行投資が必要な場合でも、支払いまでの猶予期間に資金を用意することができます。
高額な取引をしやすくなる点もメリットです。銀行の融資など資金の準備に時間がかかる場合でも取引を行うことが可能。売り手企業も販売機会が拡大し、売上アップを図ることができます。
掛売りはお互いの信用に基づいて成り立つ取引です。万が一、取引先企業が倒産したり支払いが滞ったりした場合、大きな損失を被ってしまいます。このため新規の取引では与信審査が欠かせません。年商や資本金、取引先銀行、株主、仕入先企業、販売先企業、業績推移、財務状況などを調査し、信用のおける企業かどうかを判断します。
非常に手間がかかる作業ですが、与信審査を通してお互いに信頼関係を構築できる点はメリットです。この信頼関係により、長期的な取引やリピート購入が続くケースも少なくありません。
掛売りのデメリットは、売掛金を回収できないリスクがあることです。どんなに信頼できる企業でも、業績の悪化などにより入金が遅れたり入金できなくなったりするリスクがあります。
取引先企業からの入金がないと、取引にかかった営業や顧客対応の人件費、商品・サービスの代金などを回収することができません。入金を催促するためには支払催促状を送ったり電話で入金を促したりすることが必要ですが、そういった対処を行うのにも手間と費用がかかってしまいます。
BtoBの決済方法は掛売りの銀行支払いがメインです。販売企業が請求書を発行し、買い手企業が後日指定された期日までに銀行振込などで支払います。ただし最近は、業務の効率化を図るため、あるいは未回収リスクを回避するため、クレジットカード決済を導入したりBtoB決済代行サービスを利用したりする企業が増加。
BtoB決済で課題を抱えている場合は、企業の規模、業種、取引形態、抱えている課題などに合わせて適切な決済方法を検討することが大切です。
BtoB向け決済代行サービスは、提供する会社によってサービス内容が大きく異なります。自社にあった決済代行サービスを選ぶなら、「サービス内容」「サポート・セキュリティ」「利用料金」の3点に注目することが大切です。
一般的にサービスが充実しているほど利用料金が高額になるため、まずは複数社から資料請求や見積もりを取り、得られる効果やメリットなども考えながら総合的に検討するのがよいでしょう。
BtoB決済は企業同士の取引、BtoC決済は一般消費者との取引です。BtoB決済の相手はメーカーや卸売、下請け業者など。BtoC決済の相手は一般消費者です。
大きな違いは、決済金額と支払い方法、取引相手の信用度です。決済代行サービスを選ぶ際は、それぞれの違いを理解した上で、自社のニーズや決済方法に合ったサービスを選びましょう。
キャッシュレスBtoB決済とは、企業間取引における決済を、現金ではなくクレジットカードや電子マネーなどのキャッシュレス手段で行うことです。
従来は銀行振り込みが一般的でしたが、BtoBキャッシュレス決済ならデータやシステムを介して自動的に処理することが可能。導入することで業務の効率化やリスク回避、顧客満足度向上などさまざまなメリットを得ることができます。
BtoBクレジットカード決済を導入する方法は、「カード会社と直接契約する」方法と「決済代行会社を利用する」方法の2種類。
直接契約は契約プロセスが複雑で時間がかかるため、決済代行会社を利用するのがおすすめです。ただし利用を開始するまでには加盟店審査など時間がかかるため、導入を検討している場合は早めに相談してみてください。
掛け払いとは、企業間取引(BtoB)で主流の決済方法です。商品やサービスを提供した後、月末締め翌月末払いなどのサイクルで、一定期間の取引代金をまとめて後日支払う信用取引を指します。都度の支払いが不要になるため、買い手は資金繰りが安定し、売り手は請求業務を効率化できるメリットがあります。
後払い決済とは、商品やサービスを先に受け取り、代金を後から支払う仕組みで、購入時の負担を軽減し、成約率の向上にも寄与します。決済代行を利用すれば、与信審査・請求書発行・入金管理・督促まで一括で任せられ、未回収リスクの低減や業務効率化が可能です。BtoB取引にも対応し、請求業務の負荷を抱える企業にとって有効な手段として活用されています。
決済代行は、請求書発行・入金管理・督促など掛け払いに関わる業務を一括で外部に委託できるサービスで、業務負担の削減や回収の確実性向上が中心の役割です。一方、売掛金保証は、取引先の倒産や未払いなどによる売掛金の未回収リスクのみを保証し、請求・回収業務自体は自社で行います。
ここでは、BtoBの請求業務における悩みを解決する決済代行会社を目的別に紹介。
与信精度・審査スピード・経理処理の自動化など、自社の目的に合ったサービス選びの参考にしてください。

| 限度額 | 最大5,000万円 |
|---|---|
| 審査の速さ | 最短数秒 |
| 連携 機能 |
API、iPaas連携可 |
| 保証料 | 請求金額の 0.5~3.5% |
LINE、ココナラ、スペースマーケット、キャンドゥ、ニトリ

| 限度額 | 1,000万円 |
|---|---|
| 審査の速さ | 最短1秒 |
| 連携 機能 |
約10種類 |
| 保証料 | 委託金額の 0.5~3.5% |
SOMPO Light Vortex、JA全農たまご、Schoo、丸紅フォレストリンクス

| 限度額 | 最大30万円 |
|---|---|
| 審査の速さ | 最短2営業日 |
| 連携 機能 |
15種以上 |
| 保証料 | カード決済の場合 2.65% |
日本調剤、毎日新聞社、扶桑社、Gakken